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排卵障害とは?また、排卵誘発剤とは?その作用を教えてください。 |
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排卵障害とは、卵巣の中の卵の入っている袋である卵胞がうまく発育しないか、または、うまく発育したとしても破れて中から卵が外に出ない状態を言います。原因として、中枢性(脳の方の問題)と卵巣性(卵巣の方の問題)に分かれます。
【中枢性】
視床下部性(自律神経に関係しています)と、下垂体性(眼の上にあるホルモンの中枢と言われている所)があります。
- 視床下部からGn-RHというホルモンが分泌されます。
- それが下垂体に働き、その結果、下垂体からFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)が出てこれが卵巣に働きかけます。
- 卵胞のもとになる細胞にFSHが働き卵胞を発育させます。
- 卵胞が十分に大きく(直径約20mm)成熟したら、下垂体から排卵を促すLHが大量に分泌され(LHサージ)、その結果排卵が起こります。
このステップのどれかに異常があれば排卵しない(排卵障害)と言う事になります。
(排卵障害の治療法)
視床下部性:クロミフェン(商品名:セロフェン、クロミッド、セキソビッド)
この薬は、Gn-RHというホルモンを多く分泌させ、下垂体からのLH(黄体化ホルモン)・FSH(卵胞刺激ホルモン)の分泌を促して卵巣に働き、卵胞の発育を促進させます。飲み薬で、卵巣に直接働きかけるのではなく、脳に働きかけてホルモンを増やす作用があるので、発育卵胞の数は多くはありません(1コ〜数コ)。
下垂体性:FSH製剤(商品名:フェルティノームP、フォリルモンP)
・下垂体性:hMG製剤(商品名:ヒュメゴン、パーゴグリーン、hMG日研、
hMGテイゾー、hMGフジ)
これらの薬の筋肉注射を行いますが、十分なモニタリング(エコーで卵胞を計測し、血中卵胞ホルモンを測定する)で注射の量の調整を行います。
【卵巣性】
現在のところ、有効な排卵誘発剤はありませんが、時にカウフマン療法やhMG製剤を用いて排卵することもあります。
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最近は男性の精子が少なかったり、閉塞性無精子症のため妊娠に至らないと言うケースもありますが、この場合の妊娠の可能性は? |
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精子濃度が精液1ml当たり2,000万未満や、直進している精子運動率が50%未満の場合は、普通の夫婦生活では妊娠しにくいと言われています。
- 軽度に精子の状態が不良な場合
御主人に薬物療法(漢方薬やカリクレイン等)を行って、精子の状態を改善します。精子は、元の精粗細胞から成熟した精子になるまで、約3ヶ月掛かります。そのため、3ヶ月たっても精子性状が改善せず妊娠に至らない場合は、薬物療法が効かないことが考えられるので、人工授精(AIH)を行います。
- 運動精子濃度が1,000万/ml前後の方
御主人に薬物療法を行いながら、人工授精(AIH)を行います。これでも妊娠に至らない場合は、体外受精となります。
- 運動精子濃度が500万/ml以下の方
人工授精では、ほとんど受精は困難と考えられます。当日の精子数、運動率、奇形率等を見ながら、ご夫婦の希望も伺った上で、高度生殖医療(ART)である体外受精(IVF)にするか、顕微授精(ICSI)にするかを決めます。
- 運動精子濃度が300万/ml以下の方
体外受精でも受精するかは非常に困難です。確実に受精する可能性のある顕微授精(ICSI)をお勧めしています。また、閉塞性無精子症等の方の場合には、精巣から精子を採取する方法(TESE)を行ったり、精巣上体(副睾丸)から精子を採取する方法(MESA・PESA)で顕微授精(ICSI)すれば、妊娠、出産できます。また、95年に、当クリニックが国内で初めて成功させた、人工精液瘤(じんこうせいえきりゅう)と呼ばれる、精液を溜める人工の袋を使った治療法で妊娠に成功しました。
- 無精子症の方
御主人のホルモン値、LH、FSH、テストステロンや精巣の大きさ、染色体の検査をします。無精子症には、精子の通り道がつまっていたり、一部が欠損した閉塞性無精子症と、通り道は通っていても射精後精液中に精子が見られない非閉塞性無精子症があります。閉塞性無精子症は、必ず精巣内に精子が見つかります。精巣の一部を採取(TESE)し、この精子を用いて顕微授精を行うことで、受精・妊娠が可能となります。非閉塞性無精子症の方は、精巣内に精子が見つかる場合は、同様に顕微授精を行うことができます。
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子宮筋腫を持っている場合、不妊治療を行うのに影響はありますか? |
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小さな子宮筋腫を合併している女性はかなり多く見られます。普通は、特に手術や薬物療法はせず、そのままにして不妊治療をすることで妊娠・出産できます。 妊娠された場合、子宮筋腫が大きくても出産できると思われますが、子宮全体がほとんど子宮筋腫であるような重症の場合には、胎児の発育が妨げられ、流産・早産の原因となることがあります。
また、子宮筋腫が大きくて体外受精等の採卵がうまく行えない場合には、あらかじめ子宮筋腫核出術を行って子宮の容積を小さくし、採卵をしやすくする場合もあります。
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体外受精や顕微授精でできた子供と、自然でできた子供とでは、奇形率が違うのですか? |
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今のところ、差は無いと言われています。自然の場合でも、体外受精や顕微授精の場合でも2〜3%ぐらいだと言われています。 |
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子宮内膜症があれば、妊娠しにくいですか?もしあれば、子宮内膜症の治療を先に行ったほうがよいのでしょうか? |
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子宮内膜症とは、子宮内膜と同じような組織が、子宮内膜のある場所と違う部位で増殖する病態をいいます。好発部位は、卵巣内(チョコレートのう胞)、子宮周囲の腹膜などです。
子宮内膜症は必ずしも不妊の原因とはなりませんが、炎症を起こして癒着しやすくなります。卵管周囲や卵巣周囲に子宮内膜症がある場合、これが癒着すると排卵しにくくなったり、卵管采が卵子をピックアップしにくくなるため、不妊の原因となります。また、卵巣にできた子宮内膜症(チョコレートのう胞)が大きくなってきて、卵巣の実質容量が少なくなり、卵子が減ってきます。子宮内膜腫の診断は、月経痛などの症状があったり、エコーで卵巣にチョコレートのう胞が見えたりし、腹腔鏡検査で子宮内膜症を確認します。
当院の方針としては、まず卵管の検査を行い、疎通性がよければ、よほど症状が強くない限りは不妊治療を優先し、妊娠していただくことを心がけています。その理由として、子宮内膜症の治療の一つには、薬物療法(Gn-RHアゴニストのスプレーや皮下注射、ダナゾールの内服)があり、約6ヶ月間治療しますが、これでも子宮内膜症は完治せず、ほとんどの場合治療終了後数ヶ月で再発することが挙げられます。また、薬物治療中は避妊しますので、妊娠できない期間が長くなります。これらの理由から、月経痛には鎮痛剤を併用しながら、まず不妊治療を優先していきます。卵管采の癒着が強く疑われる場合には、腹腔鏡検査を行います。このとき癒着があれば、腹腔鏡下で癒着剥離術を行います。しかしこの場合も、必ずしも子宮内膜症が完治しないことがあり、よく再発します。また、卵巣チョコレートのう胞を腹腔鏡下で摘出しますが、その際に止血のため電気凝固等を用いると、術後の卵巣の卵子が減少します。子宮内膜症は、不妊症の方の約半数にみられると言われています。一般不妊治療で妊娠が見られない場合には、体外受精に進んでいきます。 |
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